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スウェーデン木工留学記

ストックホルム編

2008.05.14

第63回 異文化旅行 マユミ編。日本から北欧へ(前編)

こんにちは! ストックホルムもようやく春となり、気持ちの良い天気が続いています。前回はノルウェーから日本へやって来たエメリーの旅行を紹介しましたが、今回は日本からやって来たマユミさんの休暇旅行をご覧ください。僕の大学時代からの親友です。初めての北欧旅行。僕は、観光ガイド+専属カメラマン+通訳(必要なら)を勤めました。

僕が得意なストックホルムでは、普通の観光客が行かないようなポイントから、超定番の観光スポットまで織り交ぜてみました。そして、隣国デンマークの首都コペンハーゲンへも。ちょっとした観光ガイドにもなるかもしれません。ゆっくりお楽しみください。


まずは我が家の近所にある公園を散歩。いつもは子供達と遊びに来る所です。


典型的なスウェーデン住宅がありました。


電車に乗ってストックホルム市街へ向かいます。雪が降っていても良いようにブーツを新調してきたのですが、残念ながら雪は皆無(2月なのに)。


車内からガムラスタン(旧市街)を眺める。ここへは後ほど向かいます。


ストックホルム中央駅から二駅隣りの、スルッセンの駅前広場。


Gondolenという非常に良い眺めのレストランが上にあります。ちょっと恐いですけどね(笑)。


たぶん日本のガイドブックには載っていない地区へ。18世紀から残る建物(本当は17世紀からあるそうですが、18世紀中頃に大火があり、その後に再建)が並んでいます。


現代的な石畳とは全く違って、馬車の時代からありそうな石畳(石を加工しないで、そのまま埋めてある)なので、極めて歩きづらい。このように道路まで当時の姿に留めようとしているのには驚きます。車のタイヤへの負担などは特にすごそうです。左右にあるのは、歩行者やベビーカー向けに敷き直したと想像される現代的な石畳。


結構な急坂を登っていくと、僕のお気に入りの場所にたどり着きます。ストックホルムを見渡せる展望ポイントです。


あいにくの曇り空でしたが、やっぱり絶景。波も少なく綺麗です。水面が凍り付いていれば、さらに素晴らしい眺めになります。


さきほど通った道とは違う方向へ。長い階段がありました。ベビーカー用のスロープも付いていますが、ちょっと大変そうです(笑)。


セブンイレブンを見つけました。日本のコンビニとは随分と違いますよね。


店内の量り売りのお菓子。皆さんは真っ黒のラクリッツを食べたことがありますか? 北欧人(ヨーロッパ人も)はみんな大好きなお菓子なのだけど、僕には最高に苦手な味なのです(笑)。


先ほどのスルッセン駅近くの船着き場から、渡し船に乗ってちょっと移動します。


水上から眺める街の様子。例年の冬だと、水面が凍っていたりする(その中を船が進むのでスゴイ音がする)のですが今年は浮いている氷さえも見あたりません。


渡し船に乗る客のほとんどは、スカンセンや遊園地のあるユールゴーデン島へ向かうのですが、僕たちは隣のシェップスホルメン島で下船。ほんの数人しか下りないので、とても静かです。


高台からはこんな感じの風景が拝めます。奥にはフィンランドに行くバイキングラインの客船が停泊中です。


下船した場所から歩いてすぐのカステルホルメン島で。この建物のスウェーデン国旗が一番上まで揚がっていると、「スウェーデンは平和」ということなんですよ。


近代美術館の前で。Nikiだったと思いますが、常設されています。知らないでここを通りがかるとビックリします(笑)。


対岸にはガムラスタンや王宮が見えてきました。


この島からは橋を渡って街の中心部へ戻ることもできるんです。


橋の中間地点にある王冠の前で。


橋を渡りきった先には国立美術館が建っています。


春になると綺麗な桜が咲く王立公園。冬にはスケートリンクが設けられます。


小さな商店街ですが趣があって良い感じです。


今度はストックホルム空港へ向かいます。ここは空港へ向かう電車の駅。もう日本では考えられないような色遣いが凄い。真っ赤な駅なんて…。


アーランダ エクスプレスに乗って移動します。たったの20分で街から空港へ到着します。値段は高いですが、とにかく超速いのが利点です。


車内も真っ赤。


デザインはビヨン ボルグ。テニスをやっている方ならすぐに分かりますよね。


もう徹底的に赤(笑)。


格安航空会社でコペンハーゲンまでのフライトでした。1時間くらいですぐに到着。なんと自由席(笑)。あの有名な人魚姫が、なぜか空港内にいたので記念撮影。本物(コペンハーゲン市内の水辺に常駐)の周辺は岩が転がっているので、こんな気楽な撮り方はできません。


人魚姫の背中なんてまず見られません(笑)。


しばらく空港内をウロウロしてお土産などを調達。


デザインに興味ある方には必須のポイント。ラディソン SAS ロイヤルホテル。内装に一家の価値ありですよ。


デンマークデザインの宝庫です。この有名なスワンチェアーはこのホテルの為にデザインされた椅子なんですよ。


チェックインというとカウンターがありそうですが、ここはチェックイン テーブルでしょうか。ランプもデンマークデザインの傑作です。実際はこれよりも柔らかく光っています。


もちろん椅子たちに座って撮影もします。脚を長く見せる為に思いっきり低い角度から。ちょっとやりすぎだったようで、笑われてしまいました(笑)。


このエッグチェアーもこのホテルのためにデザインされた物。憧れている方も多いのではないでしょうか。


1階にある、Cafe Royal。食事ももちろん出来ます。椅子は全部セブンチェアー(クッション、肘掛け付き)。本当は最上階にあるAlbert Kに行こうと思っていたのですが残念な事にお休みでガッカリ。写真は朝食の風景です。


窓際のカウンター席。駅前なので道を行き交う車や、自転車がよく見えます。


朝食ビュッフェのパンやシリアルのコーナー。楢(なら)の棚は落ち着いていて綺麗です。


日本のホテルの豪華な朝食(ライバルホテルとの朝食合戦とも言えそうなくらいすごい品揃えだったりしますよね)と比べると、ちょっと物足りないですが必要充分です。


レストランから外に出てみます。先ほど紹介したエントランスホールです。建物自体は最近のトレンドと比べると見劣りしますが、未だに真新しさを感じる家具、照明と合わせて非常に良い落ち着いた空間にまとまっていると思います。


お茶を持ち出して、ここで一休み。


ちょっとした事務処理なら十分にこなせる宿泊客用のオフィスも用意されています。


そして、ぜひ紹介したいのがトイレ。王冠のマーク付きっていうところが凄い(笑)。このホテルは、国賓(日本なら天皇陛下とか)も良く泊まる所だからでしょうか。


階段を下りたところ。


洒落た洗面台です。(注:ここからは男子トイレです)


便器も格好良い(笑)! どうですか、男性の皆様?


個室の取っ手。確かこれもJakobsenヤコブセンのデザインです。中はどうなの? って期待が高まります。開けてみましょう。


普通でした。しかも、トイレットペーパーを積み過ぎ(笑)。ホルダーが対応できるのは2ロールまでなのに。女子トイレも同様だったそうです。


今回はここまで。ちょっとオチ有りでしたが、まだまだコペンハーゲンの写真が続きます。次回をお楽しみに。

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メルマガで配信していた留学記です。主にカペラゴーデン留学中の1999-2003年頃の事柄を紹介しています。

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日本とは異なるスウェーデンの出産育児を絡めながら、2003年の長男誕生前後を紹介しています。

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 ストックホルム編

カペラゴーデンの終わり頃と、ストックホルムのマルムステンCTDでの事柄が中心です。2003年からJDN(ジャパン デザイン ネット)上で7年間、連載していましたので読み応えがあります。

本になりました!

スウェーデンで家具職人になる!
税込み価格1890円
須藤 生著 早川書房発行
ISBN 978-4-15-208925-0

当サイト上に掲載している内容などを新たにまとめ直し、さらには書き下ろし記事もたくさん追加しています。写真だけではなく、図面なども豊富に盛り込んでいます。興味深い内容になっていると思いますので、ぜひご覧ください!