スウェーデン木工留学記

ストックホルムでは3月中旬になっても雪が降り、ギンギンに冷え込んでいました。マイナス20度前後まで下がる日もあり、息子の散歩をするだけでも一苦労でした。

僕の学校近くから撮影した朝のストックホルムです。普通の朝に見えますが、実は水面が凍っています。街が鏡の様に写っていて幻想的な風景です。

そして、春が突然やってきました。毎年そうなのですが、一気に暖かくなるという印象です。これはオレンス デパートの巨大な広告。化粧品の春モデルの宣伝のようです。

ここは地下鉄駅。世界中に展開するH&Mの春モデルの広告がズラーッとならんでいます。

寝たり、登ったり、逆さまにすれば子供向けにトンネルにもなります。

重ね合わせればちょっとしたバー カウンターの様にも。

デザイン科のティムが考えた玩具。現在、デザイン科の学生はBRIOブリオ社との共同プロジェクトを進めていて、良い案があれば製品化の可能性もあります。

そのオモチャを借りてきて、息子に渡してみました。これは磁石を利用して様々な形状にする事が出来ます。

ちなみにこちらは、お馴染みのレゴ。幼児向けの巨大なレゴで、通常モデルより随分と大きくなっています。

家具製作科のシェーティルは現在、職人試験受験の戸棚を製作中。前回のレポートでも紹介していますが、ウェグナーの戸棚を作っています。

12個の引き出しと3枚の扉に切り分けて、接着。

側板との組み手用に鋸で切れ目を入れます。

こちらは戸棚の本体。

脚の先端はこの様に真鍮になっています。

肘掛けにも分厚いクッションが入るようです。

背もたれ。垂れ下がっている紐は、一つ前の写真の肘掛け下部の様な感じに外地を引っぱるのに使います。

その椅子の座面前部。いつ見ても思いますが、ここの学生が行う仕事は芸術品の様。

職人試験を受験する3年生。座面のスプリングを押さえる為の紐の通し方を、左のクリスティーナからアドバイスをもらっているオーサ。

クリスティーナが作業中の椅子背もたれ。

オーサがスケッチした龍の絵。

見慣れた顔がいると思ったら、家具製作科のハルマンが椅子の座面を編み始めていました。

第30回レポートで紹介したラスムスは籐で編みましたが、ハルマンは平たい紐で編みました。

僕はそこで製図作業中。今回は手描きでもCADでも良いという事で、僕はCAD製図を選びました。白い椅子はブルーノ マットソン作。

他の学生はPC上でAuto CADを使っていますが、僕は自分のMACを使いたいので、Vector Worksで製図。普段の環境で作業できるので、非常に快適 (笑)。

使用方法はこの様な感じでしょうか。ちょっと上の方過ぎるかな(笑)。

そして、これは息子の所持品。生まれてちょっとした頃に送られてきた物で、説明書には “戦争や災害時に身につけさせる事” との記述が…。身分証明用にID番号等が刻まれていますが、あまり使いたくないなあ～。